#91 複合ビル・再開発ビルの価値向上

複合ビル・再開発ビルの価値向上

駅と商店街を繋ぐ動線上にあるなど、 <br>  重要な立地であることが多い再開発ビル。しかし・・・

内向きの構成、迷路のようなレイアウト・・・立地特性を活かせていない。周囲にも貢献していない。

周辺の街路構成の分析により、どこを繋げば良いかを検討。その後、内部のレイアウトの分析へ。→プロジェクト・カテゴリー5もご覧ください。 #03 商業施設のレイアウト評価

たとえ、屋内であっても、便利な抜け道があれば、歩行者が通る。歩行者が通れば、その場所だけでなく、周辺でも様々な価値向上が。バーミンガムでは、公共施設内も含めて、戦略的に歩行者動線を繋いでいる。

人が通る=空間の価値が上がる。図書館内の通過動線(バーミンガム)

背景・課題

鉄道駅の周辺などでは、かつて密集していた小規模建築物を再開発した複合ビルが見られます。駅と商店街を繋ぐ動線上にあるなど、重要な立地のものも多く見られますが、内向きのレイアウトで構成されていることが多く、また、街の賑わいに寄与していないケースも見られます。また、老朽化しているだけでなく、迷路のような構成でわかりにくく、現代のニーズに応じた空間利用ができないものもあります。たとえ、屋内であっても、便利な抜け道があれば、歩行者は通ります。歩行者が通れば、その場所だけでなく周辺でも様々な「価値の向上」を期待することができます。例えば、英国バーミンガム市では、中央駅や商店街から、図書館やホールなどの公共施設内を貫いて、観光名所である運河やその周辺の商業施設へと連続した歩行者動線を繋げています。その図書館内動線には、ファーストフード店などが立地しています。人が通るところに経済が生まれる、という好例と言えるでしょう。

スペースシンタックスにできること

スペースシンタックスでは、低層部(1階レベルなど)のリニューアル検討を提案しています。駅前や中心市街地では、歩行者に通り抜けてもらうような構成を考えるべきです。たとえ途中経路であるとしても、「人が通る」ことによって、経済的・社会的・文化的な「可能性」や「価値」が生まれるからです。

具体的な成果のイメージ

まず、周辺の街路構成の分析によって、歩行者経路のポテンシャルの検討を行います。その上で、好ましい人通りを生むための、適した内部レイアウトを詳細に評価・検討します。

関係する方々

不動産・商業施設開発に携わる方々、地権者の方々、地方自治体の方々、など。